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飲食店のシフト必要人数はどう決める?時間帯別の人員配置と確認表

飲食店のランチは5人、14時は2人の例で必要人数が時間帯により変わることを示す図解

「ランチは忙しいから5人」「平日は何となく3人」のように、経験だけでシフト人数を決めていませんか。飲食店の必要人数は、一日の売上や来店人数だけでは決まりません。同じ100人が来店する日でも、12時台へ集中する場合と、夕方まで分散する場合では、必要な時間と役割が変わります。この記事では、時間帯ごとの基礎人数・作業量・休憩や突発対応の余白を重ね、店長が説明できる人数へ落とし込む方法を、図・具体例・記録表付きで紹介します。

執筆・画面検証:COLOR TOKYO 店舗業務改善チーム更新日:2026年9月5日飲食店の週間シフトを想定
先に結論飲食店の必要人数は「一日○人」ではなく、30分〜1時間ごとに、営業を止めない基礎人数・その時間の作業量・休憩や突発対応の余白を重ねて決めます。

最初から正解の人数を計算するのではなく、まず7日間、来店・注文・待ち時間・片付けの滞りを同じ表へ記録します。人が足りない時間だけでなく、どの役割が詰まったかまで見れば、増やすべき時間と担当が分かります。

一日の合計人数だけでは、忙しい時間を埋められない

中小企業庁の2024年版中小企業白書では、「宿泊業、飲食サービス業」は中核人材・業務人材のどちらも約8割の企業が不足と回答した業種として示されています。人を余分に置き続けることも、足りないまま営業することも難しいからこそ、必要な時間へ必要な役割を置く考え方が重要です。

来店が同じ時間へ集中する

一日の客数が同じでも、12時台へ注文が集中すれば、案内・調理・提供・会計が同時に動きます。

ピーク前後にも仕事がある

開店準備、仕込み、補充、洗い物、清掃、締め作業は、客席が空いていても必要です。

人数より先に役割が欠ける

4人いても全員がホール中心なら、調理や会計を担当できる人が足りないことがあります。

店長が不足を吸収している

電話、持ち帰り、トラブル対応を店長が埋め続けると、表面上は人数不足に見えません。

休憩で実働人数が変わる

シフト表に3人いても、1人が休憩中なら、実際に動けるのは2人です。

新人と経験者では担当が違う

同じ1人でも、担当できるポジションや一人で任せられる作業が異なります。

「毎日4人必要」ではなく、「12〜14時の調理が1人不足」のように言える状態を目指します。不足を時間と役割で表すと、スタッフへ一部時間だけ相談したり、仕込みの時間をずらしたりできます。

必要人数は、3つを重ねて決める

飲食店の必要人数を基礎人数、注文と作業量、休憩と突発対応の余白の3層で決める図解
人数を増やす前に、どの層が不足しているかを分けて確認します。
営業を止めない基礎人数 + 注文・作業量に応じる人数 + 休憩・突発対応の余白
= その時間帯の必要人数

1.営業を止めない基礎人数

来店が少ない時間でも、店を開けるために必要な担当があります。たとえば、調理、ホール・会計、安全確認です。ワンオペが可能かどうかは、店の広さ、メニュー、会計方法、火や刃物を扱う作業、持ち帰り・配達の受付などで変わります。

2.注文・作業量に応じる人数

来店数だけでなく、注文の入り方と作業の重なりを見ます。同じ20組でも、コース中心なのか、注文回数が多い居酒屋なのか、持ち帰りが同時に入るのかで必要な手数は変わります。

3.休憩・突発対応の余白

休憩に入る人、電話、予約変更、持ち帰り、機器の不具合、急な混雑へ対応する余白です。余白を「暇な人」と考えず、ピークを止めないための担当として置きます。

時間帯別の必要人数を決める6つの手順

  1. 営業時間の前後まで、30分〜1時間単位に分ける
    開店時刻だけでなく、仕込み開始から清掃・締め作業の終了までを入れます。
  2. 各時間の「絶対に外せない仕事」を書く
    調理、案内、会計、ドリンク、洗い物、持ち帰り、電話などを並べます。
  3. 営業を止めない基礎人数を置く
    客数が少なくても必要な担当を先に置きます。人数だけでなく、担当できる人かも確認します。
  4. 7日間、注文と滞りを記録する
    来店数・売上だけでなく、提供待ち、片付け待ち、電話を取れなかった時間を残します。
  5. 詰まった役割へ、必要な時間だけ人を足す
    一日通して増員せず、「12〜14時のホールを1人追加」のように調整します。
  6. 休憩と急な対応の余白を入れて試す
    1週間運用し、待ち時間や残業が減ったか、手持ち時間が増えすぎていないかを見直します。
売上だけを人数で割ると、必要な仕事を見落とします。

売上は比較の一つとして使えますが、現金・キャッシュレスの会計方法、メニュー数、客席の距離、片付け量、予約・持ち帰りなどで作業量は変わります。「売上が同じだから同じ人数」と決めず、実際に止まった仕事と時間を確認します。

ランチ5人・14時2人の配置例

次の図は、11〜22時営業の飲食店を想定した例です。標準人数ではありません。実際には客席数、メニュー、予約、スタッフの経験、店内の広さなどに合わせて調整してください。

11時から22時営業の飲食店で時間帯ごとに2人から5人を配置する例の棒グラフ
ピークの人数だけでなく、準備・片付け・休憩を行う時間も先に置きます。
時間店内の状態主な仕事配置例確認すること
10〜11時開店前仕込み、清掃、予約確認2人一人で危険・停止する作業がないか
11〜12時来店が増え始める案内、調理、会計3人最初の注文が厨房へ集中しないか
12〜14時ランチピーク案内、注文、調理、提供、会計5人詰まる役割と待ち時間
14〜17時来店が落ち着く営業、休憩、補充、夜の仕込み2人休憩中も営業を維持できるか
17〜18時夜営業の準備仕込み、予約席、引き継ぎ3人来店と準備が重なっていないか
18〜21時ディナーピーク案内、注文、調理、提供、会計5人予約・持ち帰り・電話の重なり
21〜22時入店受付〜閉店営業、会計、片付け、締め3人退勤後に作業が残っていないか

人数ではなく、担当できる役割まで置く

役割止まると起きること配置時の確認
ホール・案内入店待ち、注文待ち、片付け待ちが増える客席数・動線・セルフサービス範囲
調理・盛り付け提供時間が延び、注文が厨房へたまる調理経験、担当できるメニュー、仕込み量
会計・持ち帰りレジ待ち、電話の取り逃し、受け渡し遅れレジ台数、配達注文、電話対応の量
全体を見る人小さな遅れに気づかず、店長が全作業へ入る休憩交代、トラブル、混雑時の判断役

最初の7日間は「人数」より「止まった仕事」を記録する

適正人数は、店ごとに違います。まず1週間、忙しかった印象ではなく、何時に何が止まったかを同じ表へ残します。正確な秒数を測る必要はありません。「12:20〜12:40、案内待ち3組」「19時台、洗い物がたまり調理補助が離れた」のように、次のシフトで直せる粒度で十分です。

日付・時間実働人数来店・注文の状態止まった仕事店長が入った役割次回の仮説
火 12:00〜13:004人来店が12:20に集中案内と片付けホール12〜13時だけホール+1
金 18:30〜20:005人予約と持ち帰りが重なる受け渡し・電話会計会計兼受け渡しを固定
日 14:00〜16:003人来店は少ない特になしなし2人で営業し1人ずつ休憩
  • お客様を待たせた時間と場所
  • 注文・提供・会計のどこで滞ったか
  • 洗い物、補充、仕込みが後ろへ残ったか
  • 電話・予約・持ち帰りへ対応できなかったか
  • 店長が予定外に入った仕事
  • 反対に、手持ち時間が長くなった担当
一度に大きく変えず、「火曜12〜13時だけ+1人」のように試します。翌週、待ち時間と残作業が減ったかを確認します。効果がなければ、人数ではなく、役割分担・メニュー・仕込み時間・注文方法に原因がある可能性もあります。

シフト人数には、休憩後の実働人数を入れる

厚生労働省は、労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも60分の休憩を、労働時間の途中に与える必要があると案内しています。また、休憩中に電話や来客対応を指示している場合は、休憩時間ではなく労働時間とみなされます。

そのため「14時は3人いる」ではなく、「14:30から1人が休憩に入り、実働2人」のように見ます。休憩を後から空いている時間へ押し込むのではなく、必要人数と一緒に先に置きます。店舗の労働条件や制度に迷う場合は、社会保険労務士や労働局などへ確認してください。

希望時間へ必要人数を当てはめる

時間帯ごとの必要人数が決まったら、スタッフの勤務可能時間を重ねます。先にスタッフ名を並べると、いつもの人へ長時間を頼みやすくなります。先に「12〜14時はホール2・調理2・全体1」のように枠を置き、その後で勤務できる人を当てはめます。

土日・繁忙日に希望が重なったときは、シフト希望を公平に決める4つの基準も合わせて確認してください。希望の回収が遅れる場合は、シフト希望の未提出と催促を減らす方法から整えると進めやすくなります。

よくある質問

売上から必要人数を計算する方法だけでは足りませんか?

売上は比較材料になりますが、客数、注文回数、メニュー、持ち帰り、店内動線、スタッフの経験で作業量が変わります。売上と一緒に、止まった役割・待ち時間・残作業を確認してください。

急な欠員に備えて、毎回1人多く置くべきですか?

すべての時間へ一律に1人追加すると、人件費と手持ち時間が増えます。急な欠員が起きやすい曜日や、交代が難しい役割を記録し、必要な時間だけ余白を置く方法が考えられます。欠員が出た後の募集・回答確認は、シフトレスキューのように別の流れへ分けると管理しやすくなります。

新人は人数に含めてもよいですか?

人数には含めますが、一人で担当できる役割も一緒に記録します。ピーク時に教える人が必要なら、教える側の作業量が減ることも人数へ反映します。

毎週、必要人数を作り直す必要がありますか?

最初は曜日別の基本人数を作り、予約、天候、イベント、セールなど変化がある部分だけ調整すると続けやすくなります。少なくとも繁忙期前とメニュー・営業時間変更後は見直します。

必要人数と希望時間を並べて、シフト案を作れます。

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参考にした公的情報
中小企業庁「2024年版 中小企業白書 第1節 人材の確保」
厚生労働省「労働条件・職場環境に関するルール」

この記事は、COLOR TOKYOが設計・動作確認した店舗向けツールと、飲食店の週間シフトで確認する作業をもとに作成しています。人数・時間・役割は説明用の例であり、すべての店舗へ共通する適正人数ではありません。実際の運用は、店舗の広さ・客数・メニュー・設備・スタッフの経験・労働条件に合わせて調整してください。掲載内容と料金は2026年9月5日時点のものです。
CT

この記事を書いた人

COLOR TOKYO/株式会社Color

Web・制作・事業運営の経験をもとに、中小企業・店舗の小さな業務改善を実際に使える形へ整理しています。