飲食店のシフト表は、スタッフの希望時間を空いている枠へ入れるだけでは完成しません。ランチとディナーの忙しさ、ホールとキッチンの役割、開店準備や閉店作業まで見ながら、「その時間に営業が回る人数」をそろえる必要があります。この記事では、小さな飲食店を想定した具体例を使い、1週間のシフト表を作る順番を分かりやすく紹介します。
作成する順番は、①時間帯を分ける、②必要人数と役割を決める、③希望時間を集める、④長く働ける人から仮配置する、⑤不足と偏りを確認する、の5つです。最初からスタッフ名を並べるより、必要人数の抜けを見つけやすくなります。
飲食店のシフトは「営業時間」と「忙しい時間」が違う
営業時間が11時から22時でも、同じ人数を一日中配置する必要はありません。開店前には仕込みや清掃、ランチには注文と配膳、夕方には引き継ぎ、閉店前には会計と片付けが重なります。
つまり、シフト表で見るべきなのは営業時間だけではなく、時間帯ごとの仕事量です。先に次の4つを分けると、必要人数を考えやすくなります。
仕込み、清掃、レジ準備、予約確認。接客前に必要な役割を確認します。
案内、注文、配膳、調理、洗い場、会計が短い時間に集中します。
休憩、仕込み直し、清掃、納品対応を行います。人数を減らせる時間です。
予約と来店の波を見ながら、片付けと締め作業まで担当を残します。
飲食店のシフト表を作る5つの手順
STEP 1:1日を30分または1時間ごとに分ける
忙しさの変化が大きい店舗は30分単位、それほど大きくない店舗は1時間単位から始めます。細かくしすぎると入力と確認が増えるため、最初は1時間単位でも十分です。
STEP 2:スタッフ名より先に、必要人数を書く
過去の来客数、予約数、売上、注文の集中する時間を参考に、「最低限必要な人数」と「余裕がある人数」を分けます。感覚だけで決めず、忙しかった日の実績を残して翌週へ反映します。
STEP 3:希望は開始時間と終了時間で集める
「火曜日は入れます」だけでは、ランチに出られるのか、夕方からなのか分かりません。日付ごとに「何時から何時まで働けるか」をそろえて集めます。提出期限と、提出後に変更が出た場合の連絡方法も先に伝えます。
STEP 4:固定する人から順番に置く
まず開店・閉店を担当できる責任者、次に調理やレジなど欠かせない役割を担当できる人を配置します。そのあとで、短時間勤務の人をピーク時間へ当てはめます。
STEP 5:不足と偏りを色分けする
必要人数を下回る時間は赤、必要人数どおりは緑、多すぎる時間は黄色など、状態を一目で分かるようにします。同じスタッフに閉店勤務が続いていないか、希望している勤務量と大きくずれていないかも確認します。
【具体例】20席の飲食店なら、どこから人数を決める?
| 時間帯 | 主な仕事 | ホール | キッチン | 合計の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 10:30〜11:30 | 仕込み、清掃、レジ準備 | 1人 | 2人 | 3人 |
| 11:30〜12:00 | 開店、予約席準備 | 1人 | 2人 | 3人 |
| 12:00〜13:30 | ランチの注文・配膳・調理 | 2人 | 2人 | 4人 |
| 13:30〜17:00 | 片付け、休憩、仕込み直し | 1人 | 1人 | 2人 |
| 17:00〜18:30 | ディナー準備、引き継ぎ | 1人 | 2人 | 3人 |
| 18:30〜20:30 | ディナーのピーク | 2人 | 2人 | 4人 |
| 20:30〜22:30 | 会計、片付け、閉店作業 | 1人 | 2人 | 3人 |
この表を先に作ると、「火曜日の12時から13時30分はホールが1人足りない」「木曜日の閉店作業を担当できる人がいない」と、募集するべき枠が具体的になります。
人数を増やす前に、仕事の重なりも確認する
| 困っている状態 | 確認すること | 考えられる調整 |
|---|---|---|
| 注文が取りきれない | 来店が集中する時刻、注文方法 | ピークだけホールを1人追加 |
| 料理の提供が遅い | 調理工程、仕込み量、洗い場との重なり | 仕込み開始を早める、補助担当を置く |
| 休憩に入れない | 引き継げる役割と人員 | アイドルタイムに交代できる配置を作る |
| 閉店作業が長引く | 片付けを開始できる時刻、担当の偏り | 閉店前から段階的に作業を分ける |
シフト表をスタッフへ送る前に確認する7項目
- ピーク時間の必要人数
来客が集中する時間に、ホールとキッチンの両方がそろっているか。 - 開店・閉店の担当
鍵、レジ、締め作業を担当できる人がいるか。 - 役割の組み合わせ
新人だけの時間や、特定の仕事ができる人がいない時間がないか。 - 休憩を取れる配置
休憩中のスタッフを人数に含めたままにしていないか。 - 連続勤務と負担の偏り
同じ人へ長時間勤務、連勤、閉店勤務が偏っていないか。 - 希望とのずれ
スタッフが提出した開始・終了時間を超えていないか。 - 変更方法
公開後の変更を誰に、いつまでに連絡するか決まっているか。
労働時間と休憩は、シフト作成時に必ず確認する
シフト表は、店舗の人数を合わせるだけでなく、労働時間や休憩を確認して作成する必要があります。厚生労働省の案内では、原則として1日8時間・1週40時間が法定労働時間です。また、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩が必要とされています。
参考:厚生労働省「労働条件・職場環境に関するルール」、厚生労働省「労働時間・休日」
勤務できる時間から、1週間のシフト案を作る
時間シフトでは、スタッフごとの勤務可能時間と、時間帯ごとの必要人数を入力して、1週間のシフト案を作れます。最終決定を機械へ任せるのではなく、店長が「足りない時間」と「配置された人」を見比べ、必要な部分だけ調整するための道具です。
希望時間の集め方から見直したい方は、シフト希望をLINEで集めると大変な理由と、Googleフォームでシフト希望を集める方法もあわせてご覧ください。公開後に急な欠員が出た場合は、急な欠員が出たときの対応方法で連絡手順と例文を確認できます。
よくある質問
飲食店のシフト表は何日単位で作るのがよいですか?
1週間または2週間単位で作る店舗が管理しやすいですが、給与の締め日、スタッフの希望提出、予約状況に合わせて決めます。最初は1週間単位にすると、忙しさの違いを修正しやすくなります。
必要人数はどうやって決めればよいですか?
過去の来客数・予約数・売上に加え、注文方法や調理工程を確認します。まず最低限必要な役割を置き、ピーク時間だけ追加する考え方が分かりやすいです。
スタッフの希望が足りない時間はどうしますか?
不足する日時と役割を明確にして追加募集します。長時間の枠だけでなく「12時から14時だけ」など短時間でも募集すると、参加できる人が見つかる場合があります。
シフト案は自動で作ったまま使えますか?
そのまま確定せず、責任者の配置、担当できる仕事、休憩、連勤、本人の希望を店長が確認します。自動作成は、最初の案と不足箇所を早く見つけるために使います。
急な欠員にも同じ画面で対応できますか?
毎週のシフト作成は時間シフト、公開後の急な欠員募集はシフトレスキューと、目的を分けると管理しやすくなります。COLOR TOKYOの店舗向け3点セットでは、両方を利用できます。
時間シフト・急な欠員に使うシフトレスキュー・Google口コミ投稿サポートの3つを、最初の30日間は無料で試せます。3つまとめて月額2,980円です。
店舗向け3点セットを無料で試すこの記事は、COLOR TOKYOが実際に設計・動作確認した「時間シフト」の画面と、小規模飲食店でシフト作成時に確認しやすい項目をもとに構成しています。人数表は考え方を説明するための架空例です。掲載内容と料金は2026年9月3日時点のものです。
